25歳海外駐在員の暗号通貨ルポ

25歳海外駐在員の暗号通貨ルポ

25歳の東南アジア某国に居住する駐在員。Bitcoinなどの暗号通貨をメインに、英語や駐在生活に関して情報発信中。

インドネシア新都市計画 Meikarta Project

今回は暗号通貨から離れて、インドネシアの首都、ジャカルタ近郊で進行中の都市開発プロジェクト Meikarta Projectの紹介をしたいと思います。都市開発というと、最近の日本では東京・丸の内エリアの再開発などが進んでいますが、このプロジェクトは今まで更地だった土地に新たな街を産み出そうとしている点でスケールが違います。


インドネシアの良くも悪くもある所ですが、ぱっとした見た目に左右されることが多く、このMeikarta紹介動画もインドネシアなのにヨーロッパの木々が植えられていたり、白人の男女がランニングしていたりと、実際の生活というよりは、理想像に近いイメージ重視という印象です。



Meikarta, The World of Ours


なんだろう、この近未来感笑

Meikarta Projectの規模

ジャカルタは現在人口1000万人を抱え、人口密度も世界第9位になるなど、そのキャパシティが限界に達しようとしています。そこで現在ジャカルタとその周辺部であるブカシなどをつなぐ鉄道建設を進めており、それに伴う郊外の開発を進めています。今回のMeikarta Projectはその一環ではありますが、ただのマンション建設ではなく、公園、学校、ホテル、鉄道、空港、港などを含めた街全体を作り出そうという所に大きな特徴があります。


試しに最近の日本における都市開発と規模を比較してみると、

品川再開発:5000億円 (品川周辺 5000億円再開発 JR東など、超高層ビル8棟 :日本経済新聞
丸の内・常盤橋再開発: 1兆円(三菱地所、「丸の内」死守 東京駅前に高さ日本一ビル発表 :日本経済新聞
Meikarta Project: 2.3兆円 (278兆ルピア)Lippo Group to Develop $21B Meikarta Industrial City | Globe Asia)


と、丸の内常盤橋再開発の2倍以上の規模となっています。当然建設にかかる人件費はインドネシアの方が格安ですから、実際にはそれ以上の規模の差があると言えます。


開発はインドネシアの有力中華系財閥であるLippoグループが手がけています。Lippoグループはジャカルタ市内に複数のモール、ホテルを所有する不動産系の財閥 (それ以外にも、病院やコーヒーチェン (Maxx Coffee)などを所有)ですが、その財閥をもってしても今回の開発は過去最大規模となるようです。日本からも三菱 (おそらく自動車)、トヨタなど複数の企業が参加しています。

ロケーション

場所はジャカルタの南東、約45キロの地点です。このあたりは同じくLippoグループが開発してきたチカランと呼ばれるエリアにほど近く、日本、韓国などの自動車系の工場が多く立ち並んでおり、すでに工業都市としてはある程度成熟した街になっています。


ただ、この街、主なアクセス手段は車になるますが、ここはインドネシア。毎朝、毎晩悲惨な渋滞が発生します。ジャカルタから45キロしかないにも関わらず、時には4時間くらいかかる始末。


しかし、その点はLippoグループも考えているようで、

  • ジャカルタとバンドンをつなぐ高速鉄道中国企業が建設中)の中継駅
  • MRTの建設
  • 新高速道路の建設 (Kartajati Airport、Meikartaから70キロくらい離れていると思いますが笑)
  • 新国際空港の建設

などを通して、ジャカルタ、その他の地域へのアクセスはかなり改善しそうです。

宣伝

宣伝はかなり煽っていて、ニューヨークのCentral Parkを摸した公園や、中国のシリコンバレーと呼ばれる深圳をモデルにした都市にすると大々的に宣伝しています。また、Youtubeを見ているとこんな動画も (インドネシア語ですが雰囲気で分かるかと)。


MEIKARTA - Aku ingin pindah ke Meikarta - Tvc 60"


ジャカルタ、どんだけ危ない街なんだよ笑


もらったパンフレットによると、部屋の広さは最小21.91平米の単身用から、最大でも83.62平米の家族用と比較的小ぶりなサイズな模様。また、宣伝を大々的にしているモールも、超高級モールというよりはそこからひとつランクが下がったレベルのモールであることを考えると、ターゲットは中所得者層向け(月給12万円程度)であると推察されます。


それも当然で、第1期で25万戸 (家族4人だとすると、100万人!)を作成する予定の大規模プロジェクトであるため、高所得者だけ狙ったとするとパイが足りません。Lippo曰く、1日あたり3000件から5000件売るのをターゲットとして販売戦略を立てていることからも、その規模感がわかるかと思います。日本だと、東急電鉄田園都市を開発したのと近いイメージではないでしょうか?


田園都市の歴史
原野から高級路線へ 東急田園都市線、大変化の背景 | 乗りものニュース

今後

モデルにしている深圳の歴史をたどってみると、元はただの集落に過ぎなかった街が、香港との地理的な近さから政策的に開発されてきて、現在中国第4の都市にまで成長しました。


Meikartaも同様に現在はただの更地ですが、インフラ開発を並行して行うことで、今後インドネシア第2の街として発展する大きなポテンシャルを秘めているかと思います。さらに、ジャカルタの場合は既存のインフラを順次破壊して再構築する必要があるのに対して、何もないMeikartaの場合は一から自由に設計できるという大きなアドバンテージがあります。


インドネシアではプロジェクトが遅延することは多々あることなので油断は禁物ですが、大きなポテンシャルを秘めていることは間違いないでしょう。