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Bitcoinの相場高騰 3つの理由

2016年も残すところあとわずかですが、ここにきてBitCoinの価格変化がとまりません。現在時点で1BTCあたり、約960ドルまで高騰しています。

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BTC USD 証券株式相場 | ビットコイン ドル 相場

 

これはドルベースですが、最近は円安の影響もあり円Bitcoinレートで換算すると1BTCあたり約110,000円まで高騰しています。つい数ヶ月前まで、60,000円程度で推移していたことを考えるとものすごい高騰です。

 

アメリカのBitcoinニュースサイトでは、2017年に向けてBitcoinが1000ドルを突破すると予想しており、その予想が現実のものになろうとしているように思えます。

www.newsbtc.com

このサイトでは、Bitcoinの相場が高騰する要因を5要素にまとめていますが、もう少しシンプルに以下の3要素で説明できるかと思います。

 

Bitcoin価格高騰 3つの理由

1) 実需の増加

新興国での送金需要やインフレ懸念のある自国通貨からの逃避などを通して、実需が増加しています。特に、Bitcoinの長年の課題であったBitcoin利用がこれ以上に拡大した場合の問題(Scalability問題)がSegwit採用の投票開始によってリスク低下したことから、今後実需面での需要は増加していくものと考えられます。

 

Segwitに関する記事はこちら

cryptocoin.hatenablog.com

 

ただ、SegWigが採用されるかどうかはMinerの投票にかかっており、現時点では採用される確信はだれも持てていない状況です。今後この対立が加速し、Unlimited派とCore派(SegWit派)に分裂してしまったときには、Bitcoin価格の下落要因になりえます。

 

2) 投資資金の流入

中央銀行による金融政策の影響を受けない点、また供給量が漸減していく点が投資家に魅力的であるため投資資金が流入していると説明しています。2点目については同意見ですが、1点目についてはイコールリスクでもあるため、個人的には懐疑的です。

 

Bitcoinの値動きの特徴

以下の記事では、Bitcoinの値動きの特徴を、主にBitcoinの供給の観点からまとめています。Bitcoinの供給曲線は通常の財とは異なる特徴を持つので、値動きが荒くなりがちです。

cryptocoin.hatenablog.com

 

3) 投資基盤の確立

投資基盤として取引所サービスが充実してきています。日本だけでも、昔はbitFlyer、Zaifなどと限られた取引所だけであったのが、今では10以上の取引所が設立されるなど基盤が確立されてきています。

取引所 - ビットコインの入手 | Bitcoin日本語情報サイト

 

ただ、2017年5月頃に資金決済法が改正される予定で、現在暗号通貨の取引所はマネーロンダリング対策、KYC (Know Your Customer)など規制対応を迫られています。株式やFXの取引所なみの規制が加えられる予定のため、今後の取引所ビジネスへの新規参入は鈍化することが予想されます。

まとめ

実需の増加、投資資金の流入、投資基盤の確立がBitcoinの価格上昇の要因ということでした。しかし、いずれの観点でも大きなリスクが潜んでおり、2017年に入ってから上昇傾向が続くと言い切ることは難しい状況です。

 

特にSegwitの導入が遅れたり、導入が見送られた場合は、Bitcoinコミュニティの対立が加速し、最終的にBitcoin自体が2つに分裂するおそれもあります(ハードフォーク)。その場合にはEthereumがEthereumとEthereum Clasicに分裂したときのように、価格が大幅に下落することも考えられます。

 

とはいえ、暗号通貨には既存の通貨にもない大きなメリットもあるので、引き続き状況をウォッチしていきたいですね。

cryptocoin.hatenablog.com